世界最大の個人コレクション!
中庭
ティッセン・ボルネミッサ美術館見学ツアーの集合場所は、入り口前にある「中庭」となります。とても分かりやすい場所なので、迷う心配もありません!
ティッセン美術館内
上品で静かな雰囲気の中で12世紀のイコンから現代絵画まで、まるで「西洋美術の教科書」と呼ばれるほど幅広い最高傑作が数多く展示されているティッセン美術館へようこそ!
クリストとサマリアの女
シエナ派のドゥッチョが14世紀初頭に制作したこの板絵は、キリストがサマリアの女と井戸のほとりで語り合う場面を描いています。ゴシック美術特有の金箔の背景と繊細な線描が、神聖な空気を漂わせています。キリストの穏やかな眼差しと、驚きと敬意が入り混じった女性の表情の対比が印象的です。
ジョヴァンナ・トルナブオーニの肖像
15世紀フィレンツェの画家ギルランダイオによるこの肖像画は、若くして亡くなった貴婦人ジョヴァンナを追悼するために夫が依頼した作品です。横顔の静かな気品、整った輪郭、滑らかな肌の質感が、理想化されたルネッサンス女性像を見事に表現しています。
イエスと博士たち
この作品は、デューラーがイタリア旅行で学んだ遠近法と人間解剖学を融合させた初期の傑作です。12歳のイエスが神殿で哲学の博士たちと議論する場面は、冷静な構成の中に知の緊張感が漂います。デューラー特有の鋭い線描と、北方ルネサンスの精密な質感描写が人物の個性を鮮明に浮かび上がらせます。
英国王ヘンリー8世の肖像
テューダー朝の絶対的権力を象徴するこの肖像は、ホルバインの冷徹な観察力と比類ない写実性を示しています。ヘンリー8世は真正面から描かれ、威厳と支配力を誇示する姿勢で立っています。金糸の刺繍、宝石の輝き、衣服の質感など、細部まで緻密に描写されており、画家の卓越した技術が際立ちます。
聖女カタリナ
古代ローマの殉教者聖女カタリナを描いたこの作品は、カラヴァッジョ特有の劇的な明暗対比が見事に生かされています。柔らかな光が顔と手に当たり、信仰の決意と静かな悲しみを同時に感じさせます。剣と車輪の殉教の象徴が暗闇に浮かび上がり、彼女の運命の重さと精神の高貴さを際立たせています。
帽子と二つの鎖をつけた自画像
レンブラントが画家として円熟期に差しかかった頃に描いた自画像です。柔らかい光が顔に当たり、陰影の深い背景に浮かび上がるその姿には、名声を得た後の内面の葛藤がにじみます。帽子と鎖は社会的成功の象徴である一方、沈んだ眼差しは芸術家としての孤独と探求心を物語っています。
バランスをとる踊り子
ドガは舞台の裏側に潜む人間の真実を描くことを好みました。この作品では、練習の一瞬に見せる踊り子の集中と緊張をパステルの柔らかな色彩でとらえています。彼の特徴である斜めの構図と切り取られた画面は、日本美術の浮世絵からも影響を受けています。
正面を向くアマゾン
黒い乗馬服を着た女性が毅然と前を見つめる姿は、19世紀パリの新しい女性像を象徴しています。マネは大胆な筆致で光と影を処理し、背景を単純化することで人物の存在感を際立たせました。絵画のテーマは「近代社会における女性の独立と誇り」であり、その視線には時代の変化への意志が宿っています。
ミリセント公爵夫人の肖像
アメリカ出身でヨーロッパ上流社会を描いたサージェントによる優雅な肖像画です。黒いドレスに包まれた公爵夫人ミリセントの姿は、気品と知性に満ちています。柔らかな照明と繊細な筆致が、肌と布の質感を絶妙に描き分けています。
鏡を持つアルルカン
ピカソが青の時代から薔薇色の時代へ移行する頃に描かれた作品で、芸術家の自己意識と孤独を象徴しています。仮面のような顔をしたアルルカンが鏡を覗く姿は、自己探求の象徴でもあります。抑えた色調と柔らかな線が、憂愁と静けさを漂わせます。
蜂の飛行によって引き起こされた夢
1944年に描かれたこの作品は、夢と無意識をテーマとするダリの代表作です。眠るガラの周囲で蜂が飛ぶ瞬間を、幻想的かつ科学的な精密さで表現しています。宙に浮かぶザクロや魚、そしてトラや銃剣など、すべてが夢の連鎖反応を象徴する要素です。滑らかな絵肌と極端な遠近法が、現実と非現実の境界を曖昧にしています。
ティッセン美術館内
ツアーの解散場所はティッセン・ボルネミッサ美術館内となります。ご希望の方はそのまま自由鑑賞をお楽しみください。カフェやミュージアムショップには、美しい絵葉書や図録、バッグ、アクセサリーなども多数取り揃えています。
注意事項
行程に記載されている情報は、あくまでもご参考としてご覧ください。できる限り記載通りのサービスを提供できるよう努めておりますが、現地の状況によっては、やむを得ず内容・日程・時刻などが変更となる場合がございます。予めご了承いただきますようお願いいたします。